アメリカ南部での5回目のサンクスギビングデー
アメリカ南部に移住して5回目の
サンクスギビングデー!
日本からアメリカに移住して、はや7年。ハワイからアメリカ南部に移住してから5回目のサンクスギビングデー(感謝祭)。当時5才だった息子は今12才。日本語しか話せず、日本の文化しか知らなかったのに、今となっては、日本語はすっかり忘れて話せず、日本のお盆やお正月の大事な行事も覚えておらず、アメリカ文化にどっぷり馴染んでしまっています。
今日はアメリカ人にとっては大事な祝日なので、私は昨日から下準備を始め、朝から準備に勤しみ、ちょうど昼前に全ての料理を仕上げました。いつもサンクスギビングデーには、主人の叔母のお宅に親類一同が集まって、食事をして、話をして過ごすのですが、昨年はコロナパンデミックで訪問をやめ、今年は数日前に義母がコロナから回復したばかりなので、ちょっと遠慮したいなぁと私は思い、家族3人で家で食事をした後に、主人と息子がサイドメニューを持って挨拶がてら出かけて行きました。
さて、我が家のサンクスギビングの食事のメニューは、今年は和洋折衷にしました。最初の頃は、伝統的な食事を用意してたのですが、次第に「ターキー」さえ入れておけば、あとは自分たちが食べたいものにしようと気が変わり、今年はこんなメニューとなりました。我ながら、頑張って、たくさん作りました!
- ターキー胸肉 と グレービーソース
- 豚肉のBBQ煮込み
- チキンボール
- 黒豆煮
- ほうれん草、マッシュルーム、パプリカのキッシュ
- キヌアサラダ
- サヤインゲンのバター焼
- マッシュポテト
- コーンブレッドのスタッフィング
- サンクスギビングカラーの巻き寿司(具は椎茸、人参、卵)
- キャベツ、人参とチーズの春巻き
- 自家製ローズマリー&チーズのサワドーブレッド
- りんごとさつまいものパイ
ちなみに、「サンクスギビング」の歴史は、学校の教科書で一般的に言われているのは、イギリスから船でアメリカの土地に渡ってきた入植者が作物作りを教えてくれたその土地に住むインディアンを招待して、豊作を祝う祝宴を行なったというものです。
『マサチューセッツ州プリマスに定住した巡礼者が、1621年に最初に収穫のお祝いを行ったもので、この祝宴はウィリアム・ブラッドフォード知事によってされ、地元のワンパノアグ族のインディアンも食事に参加するよう招待された。そして、彼らが初めてごちそうを「感謝祭」と呼んだのは、雨が長い干ばつを終えた後の1623年のことである。最初の全国感謝祭は1789年にジョージ・ワシントン大統領によって宣言され、1863年にリンカーンが11月の最後の木曜日を感謝祭として祝うべきであると宣言し、正式な祝日となった。』
学校で習う情報はある一面で、本当は...と言われている情報はどうでしょうか?
- メイフラワー号の船でイギリスから巡礼(ピルグリム)としてやってきた清教徒たちが定住した土地をマサチューセッツ州プリマスに改名し、1621年に彼らが3日間の祝い事を実施した。ワンパノアグ族インディアンのメンバーも参加したが、この祝い事の間は、彼らワンパノアグ族は実のところ断食期間だった。(ニューヨークタイムズ紙より)
- 現バージニア州にあるバークレーハンドレッドの入植者が、1619年に彼らの到着を感謝祭として祝った。(ナショナルジオグラフィックより)
- 多くのイギリス人入植者がプリマスに移り住み、より多くの土地を占領するにつれて、「ワンパノアグ族の生活のほとんどの側面」に対する支配を主張した。
など、ネットで見つけた一例ですが.... 歴史的な感謝祭という出来事は、おそらく、すべての人が同じ気持ちで感謝をし、お互いを尊重し合うような事ではなかったのかもしれません。
私がここアメリカ南部に移住してきて、実際にこのサンクスギビングデーを迎えた日に心から感謝したいことは、家族3人が生かされ、健康であり、目の前にあるたくさんの食べ物をいただけるということです。特に今年は年初コロナウィルスに罹り、生きるというより、生かされることがどれだけありがたいかと感じます。
そして、食べ物がどれほど人の心を豊かにするかを移住してきてから、とても強く感じるようになりました。きっと、誰かが、手をかけて、時には時間をかけて、誰かのためを想って作ったものに対して、”ありがとう”という気持ちが自然に湧き上がるからだと思っています。
ただ、1つ残念なことは、私たちは夏にたくさんの野菜を収穫できるのですが、未だにこのサンクスギビングデーまで、それらの収穫物を保管し、利用したことがありません。こんなに世の中技術が発達しても、個人の家では作った野菜を鮮度を保って長く保存することは難しく、特に今年の夏のように不作年はピクルスすらもあまり作れずに過ぎてしまいました。近い将来は、入植者たちのように自分たちで作った作物をテーブルに出し、感謝できる日が来るといいなと思っています。
さて、残ったサンクスギビングの料理は、明日また食べます。お正月のおせち料理みたいですね。